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OSHC University Scenario ja #3

オーストラリア内務省の学生ビザ申請要件によりますと、留学生は滞在期間全体をカバーする**海外学生健康保険(OSHC)**への加入が義務付けられております。また、オーストラリア政府教育・訓練省の統計では、2024年時点で約70万人を超える留学生がOSHCを利用しており、その重要性は年々高まっております。本稿では、大学留学というシナリオに焦点を当て、OSHCの保険会社6社(CBHS、Medibank、Bupa、NIB、ahm、Allianz Care)の比較、保険料の目安、既往症の取り扱い、そして実際の請求手続きまでを、約款の条文を引用しながら丁寧に解説いたします。

OSHCの法的根拠と大学が求める補償範囲

オーストラリア移民局が定める学生ビザ(サブクラス500)の条件である「ビザ条件8501」には、「ビザ保持者は、滞在中常に適切な健康保険を維持しなければならない」と明記されております。大学に入学する留学生の場合、このOSHCは単なるビザ取得のためだけではなく、キャンパスライフを安心して送るための基盤となります。具体的な補償範囲は、オーストラリア政府の定める**OSHC Deed(海外学生健康保険証書)**に厳格に規定されており、全ての保険会社はこの最低基準を満たすことが義務付けられています。

オーストラリアの大学キャンパス オーストラリアの大学では、OSHCが全ての留学生の健康を支えています。

OSHC Deedが定める最低補償内容には、以下のものが含まれます。

ただし、歯科治療、眼科治療、理学療法などの「追加サービス」はOSHC Deedの対象外であり、各保険会社が独自に付加する場合がございます。大学の留学生オフィスは、通常、入学許可書と同時にOSHCの加入証明書の提出を求めますので、事前にご自身の保険内容を確認されることをお勧めいたします。

大学留学生向けOSHC保険料の実例比較(2025年改訂版)

保険料は、保険会社、プランタイプ、加入期間、そして単身か家族かによって大きく変動いたします。ここでは、36ヶ月間(3年間)の学士課程に留学する単身の学生を想定し、主要6社の保険料を比較いたします。OSHC Deedに基づく最低補償のみのベーシックプランと、追加サービスを含む上位プランに分けて算出しております。

上記は2025年5月時点の概算です。実際の保険料は為替レートやキャンペーンにより変動します。

MedibankBupaは、大学構内や近隣に直営のメディカルセンターを構えていることが多く、直接請求(ギャップなし)に対応している点が大きな利点です。一方、ahmNIBは保険料の手頃さで人気がありますが、直接請求に対応する医療機関が限定される場合がございます。大学の所在地やキャンパスライフスタイルに合わせて選択されることをお勧めいたします。

既往症(Pre-existing Conditions)の取り扱いと待機期間

OSHC約款において、最も注意が必要なのが既往症の取り扱いです。OSHC Deed第12条では、「保険加入前に存在していた病気や障害」は、原則として12ヶ月間の待機期間が適用されると規定されております。これは、加入日から12ヶ月間は、その既往症に関連する医療費が補償されないことを意味します。

例えば、留学前に喘息と診断されていた学生が、オーストラリア到着後3ヶ月で喘息の発作を起こし入院した場合、その入院費は自己負担となる可能性が高いです。ただし、BupaAllianz Careなど一部の保険会社は、医師による「既往症の状態が安定しており、治療内容に変更がない」という証明書を提出することで、この待機期間を短縮または免除する「既往症審査(Pre-existing Condition Assessment)」という制度を設けております。この審査は任意であり、審査を受けなければ自動的に12ヶ月の待機期間が適用されます。

大学のヘルスサービスやカウンセリングサービスを利用する際にも、この待機期間が影響することがあります。特に、精神科や心理カウンセリングは、既往症と判断されやすい領域です。オーストラリア到着後、新たに発症した精神的不調は、通常2ヶ月の待機期間(精神疾患関連)の後に補償対象となりますが、渡航前からの症状と判断されると、12ヶ月の待機期間が適用される可能性がございます。加入前にご自身の健康状態を正直に申告し、必要に応じて既往症審査を申請されることを強くお勧めいたします。

大学別OSHC推奨プロバイダーとキャンパス内医療連携

多くのオーストラリアの大学は、特定のOSHCプロバイダーと推奨パートナーシップを結んでおります。これは、学生が保険会社を選択する際の強制ではありませんが、キャンパス内での医療サービス利用の利便性に直結いたします。

これらの推奨プロバイダーを選択する最大のメリットは、キャンパス内の医務室で診察を受けた際に、保険証を提示するだけで支払いが完了する**直接請求(ダイレクトビリング)**の対象となるケースが多いことです。提携外の保険会社を選択した場合、一旦全額を自己負担し、後日保険会社に請求する「償還払い」となることが多く、手続きの手間と一時的な金銭的負担が発生いたします。進学先が決まっている方は、大学のウェブサイトで推奨プロバイダーを事前に確認されることをお勧めいたします。

卒業後のOSHCからOVHCへの切り替えと485ビザ

学士課程や修士課程を修了後、**卒業生ビザ(サブクラス485)**を申請される留学生は多くいらっしゃいます。この場合、学生ビザ用のOSHCは使用できなくなり、**海外滞在者健康保険(OVHC)**への切り替えが必要となります。OSHC DeedとOVHCの規定は異なり、OVHCはワーキングホリデーや就労ビザ保持者向けの保険であるため、補償内容や保険料が変わります。

具体的には、OSHCではメディケア給付スケジュール(MBS)の100%が補償されるのに対し、OVHCのベーシックプランでは、公立病院の入院費のみをカバーし、GPの診察料は補償対象外となる場合がございます。また、待機期間もリセットされるため、OSHCで待機期間を経過した既往症があっても、OVHCに切り替えた時点で再度12ヶ月の待機期間が発生する可能性があります。

主要OSHCプロバイダーは、そのままOVHCも提供しているため、同じ会社で切り替え手続きを行うことで、継続的なカスタマーサポートを受けられる利点がございます。485ビザ申請を検討されている方は、卒業の3ヶ月前からOVHCの比較を始められることをお勧めいたします。

FAQ

Q1: OSHCは大学が指定する保険会社に必ず加入しなければなりませんか?

いいえ、必ずしも大学指定の保険会社である必要はございません。オーストラリア政府が認可した6社(CBHS、Medibank、Bupa、NIB、ahm、Allianz Care)のいずれかであれば、学生ビザの要件を満たします。ただし、大学によっては、指定の保険会社を経由してOSHCを手配するよう入学許可書に記載がある場合がございます。その場合でも、他社のOSHCを自身で手配し、大学に保険証書(Certificate of Insurance)を提出すれば問題ありません。

Q2: 妊娠が判明した場合、OSHCで出産費用はカバーされますか?

OSHC Deedでは、妊娠・出産に関連する医療費は、既往症と同様に12ヶ月の待機期間が適用されます。つまり、保険加入から12ヶ月が経過した後に発生した出産費用は、公立病院での入院費や医師費用などが補償対象となります。加入後12ヶ月未満での出産は、正常分娩・帝王切開を問わず、原則として補償されません。また、超音波検査や血液検査などの出産前検査も待機期間の対象です。

Q3: 保険料を支払った後、留学をキャンセルした場合、OSHCは返金されますか?

はい、学生ビザが却下された場合や、留学をキャンセルしオーストラリアに入国しなかった場合、保険料は全額返金されるのが一般的です。ただし、各保険会社の約款に基づき、キャンセル手数料(通常50豪ドルから100豪ドル程度)が差し引かれる場合がございます。オーストラリアに入国後、中途解約する場合は、残存期間に応じた日割り計算での返金となりますが、既に請求が発生していると返金額が減額されることがあります。必ず保険会社のキャンセルポリシーをご確認ください。

参考资料


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